GMのためのオンセ工房操作ガイド
本ガイドは上記URLのFVTT(オンセ工房)におけるPF2eシステムのガイドを元に、FVTTの操作方法(PF2e)に関する記事を作成したものです。
※FVTT:海外のオンラインセッションツールFoundry VTTのこと。買い切りライセンスを購入することで自前のサーバーでオンラインセッションが可能になる。オープンソースで開発されているため、拡張性が高い。ファイアウォールなどの関係で自前サーバーが難しい場合は、ライセンス購入者を対象に月額でサーバー設置をするサービスForgeも提供されている(Foundry開発者とは別)。様々なシステムに対応しており、処理の自動化や辞書機能に優れている。詳しくは日本語wikiへ。
NPC
Paizoから出版されている全てのモンスターがシステムに組み込まれている。イラストだけは入っていない。というのも、我々にはイラストを共有する権利がないのである。君はイラストを公式のPDFやグーグルの画像検索、あるいはArchives of Nethysから取得することが出来る。もし、大量にイラストをアップデートしたいなら、 Compendium Image Mapper のモジュールを入れることで、この過程を自動化する手助けになるだろう。
※Archives of Nethys:元はファンメイドのPF関係のゲームデータ転載サイト(PFはOpenGameLiscenseなのでデータ部分の転載は公式が許可している)であったが、2版の正式リリースとともに公式化した。1版まで公式サイトで公開されていたSystemReferenceDocument(公式のルール掲載サイト)はPF2版には存在しておらず、Archieves of Nethysがその役割を担っている。公式だけあってエラッタの適用にも抜かりがない(PFSRDなどを名乗る他サイトはエラッタ適用前のデータを公開しているケースが多いので注意)。なお、公式認可があるため、なんと、モンスターのステータスブロックには透過済みの画像まで掲載してくれている。
NPCの作成あるいは編集
最良の方法は手動でやることーータイピングを始めよう!
もし、NPCにボタンやセーヴィング・スローがあるなら、君はDCを変更するためにHTMLエディターを操作する必要がある。
(2)アクションを編集し、アクションの描写からHTMLエディターを選択する
(3)ソースコードの黄色い部分を任意の数値に変えることでDCを変更できる
ステータスブロックをインポートするためのモジュールもあるが、それを設定して用いることは、このガイドの範囲を超える。もしこの選択肢について詳細を知りたければ、Discord(FVTT公式Discordのこと)で尋ねるといい!
NPCとアイテム
NPCにアイテムを追加しても、新しい攻撃を与えたり、ACを増加させたり、実際にその他の影響を与えることは出来ない。NPCのためのアイテムは、PCが略奪するためにあるのだ!
もし、君がNPCに新しい攻撃を与えたいのなら、Gamemaster Guideのアドバイスを使って適切な数値を設定し、新しい攻撃アクションを作ること。
時計
システムには時計が組み込まれており、ラウンド、時間、日数、週の数を管理することが出来る。君が時間を進めすぎたのなら、「進める」に負の数字を入れる。
注意:初期設定ではプレイヤーにはワールド・クロックは見えない。プレイヤーに見せたい場合は設定から許可を行うこと。
障害
NPCと同じように動作する。全てのPaizoの障害がシステムに組み込まれており、最も単純な障害のカスタム方法はタイピングして変更することである。
略奪品(アクター)
略奪品のアクターは非常に有用である。このシートには2種類のモデルがある:略奪品と商人である。商人バージョンを作るには、略奪品のアクターを作成し、略奪品の設定を押して商人を選ぶ。
略奪品
一般的には、一つの「パーティ・ルート」と呼ばれる略奪品アクターを作ることが多い。
パーティがNPC達を打倒した際、パーティ・ルートのアクターをシーンに登場させる。ルート・アクターを開き、倒された敵を選んで「選んだトークンをルート」を押す。それでNPC達からの全ての略奪品がパーティ・ルートに入るというわけだ。PC達は今や、喜んでチェストを略奪することが出来る!
(1)NPCを選択してルートボタンを押す(誤訳があるので後日修正します)
君がこの方法で加えたアイテムは、そのシーンの中でだけ略奪品トークンに配置されていて、メインのアクター・ディレクトリーには入っていない。これはつまり、君は複数の部屋やシーンに渡ってパーティ・ルートのアクターを使い回し、それぞれに別のアイテムを入れることが出来るということである。
知っておいて欲しいのは、NPC達は実際には「本物の」アイテムを持っていないということである。アイテムには「+1ストライキング・ロングソード」と書いてあるかもしれないが、実際にはただ場所を取っておくために配置されているのである。将来的には修正されるかもしれないが、このようなアイテムは数多くあり、更新するには時間がかかるだろう。
(場所取りのために名前だけ記載されているアイテムは武器や防具のアイコンが共通のダミーアイコンになっているので識別できます。当面はPCが取得時に正しいデータを自分のキャラシートに入れていけばいいと思います)
未識別
君が略奪品アクターにアイテムを追加する際、君は「?」シンボルを押してアイテムの識別を妨げることが出来る。GMには括弧書きの中に実際の名前が見えるが、プレイヤーは「未識別の武器」にしか見えない。
GM目線
プレイヤー目線
君が「?」を再びクリックしたなら、そのアイテムを識別するための標準DC(レベルとレアリティに基づいたもの)が表示される。「識別」ボタンを押したなら、正体が分かるだろう。
君はまた、アイテムの編集によって未識別の状態にアイテムを設定することが出来る。
「Mystification」タブでは未識別バージョンのために別のアイコン、名前、描写を設定することが出来る。未識別のアイテムは「Unusual(アイテム)」と呼ばれ、同じ描写になる。
商人
もし、あるプレイヤーが商人からアイテムを取ったなら、自動的にPCから関連する金を減らす。その例外は、そのPCが商人アクターの所有者であるか、商人の編集ボックスにチェックが入っている場合であるーーどちらも、全てのアイテムが無料になる!
君はまた、商人の中のアイテム価格を手動で調整することが出来るが、全体的な値引きを設定する方法はない。
PCはまた、自動的に商人に売却することは出来ないーーアイテムを転送したとしても、金が戻ってくることはないのである。
死体を略奪する
君が「NPCからの略奪」をオンにしたなら:
プレイヤー達は0HPになったNPCのシートを開き、略奪品を取っていくことが出来る。これはプレイヤー達には以下のように見える。
戦闘を行う
多くの人々がQuick Rollsモジュールを使っている。このガイドでは、Quick Rollsなしで戦闘を行うことに焦点を当てる。
イニシアチブ
全てのNPCはイニシアチブ・ロールに0.5を加えている。これは、PC達と同率にならずにPC達の前に手番が来るようにするためである。PCに、イニシアチブに別の技能を使わせるためには、サイドバーにドロップダウンがある。
NPCについては、適切な技能でロールを行ってからチャットのボタンを押す必要がある:
もし、君が全てのコボルト・ローグのNPCが常にイニシアチブに〈隠密〉を使うと分かっているなら、君はイニシアチブ・ロールを早めるために知覚を隠密と等しい値にすることも出来る。この場合、必要となった場合のために実際の知覚の値をメモしておくのを忘れないこと!
ターゲティング
もし、君が特定の状態を持つクリーチャー(立ちすくみのような)を対象としたなら、状況に限定される効果(ローグの急所攻撃のような)は自動的に起動する。
君はまた、PCのアクションタブの一番上にあるチェックボックスを使って、立ちすくみの対象に攻撃していることを示してもよい。そうすることで、立ちすくみの対象に対する急所攻撃やそのほかの効果が起動する。
自動的なAC比較
もし、君が対象を選択して攻撃をするなら、GM(そしてGMだけが)はチャット欄にこの情報を目視することが出来る:
もし、君がTokenActionHUDのモジュールを使っているなら、今はこの機能は動作しない。
セーヴ
もし、あるPCやNPCが呪文を発動したなら、影響を受ける者は誰でも、セーヴをロールするために「セーヴDC」のボタンを押すことが出来る。もしその呪文に特性があり、君がそのような効果に対するボーナスを持っているのなら、それは自動的に適用される。
(なお、呪文や特殊能力をクリックするとチャット欄に効果が送られる)
セーヴを求めるモンスター能力(ドラゴンのブレス武器のような)もまた、プレイヤーが押すためのボタンがついている。GMはDCを見ることが出来る:
だが、プレイヤーからは見えない:
プレイヤーがセーヴのボタンを押すと、GMにはセーヴ難易度と結果が見える。
プレイヤーはDCやセーヴ結果は見えない。
そのほかの情報も、GMにしか見えない場合がある。例えば、rechargeのロールである。これは、既存のモンスターにもゆっくりと追加されていくだろう。
アクションマクロ
アクションマクロと呼ばれる辞典があり、戦闘で行うかもしれない、技能に基づいたマクロすべてが入っている。もし、PCがこういったマクロを使うなら、適切な技能をロールし、関連する習性値を適用した上でアクションの特性を示してくれる。
(マクロとしては上記画像の通りの場所に入っていますが、アクションの説明文にロール機能へのリンクが張られているのでキャラシのアクション欄に入れておけばそこからも振れます)
(キャラクターシートに入れたアクションからも……)
状態
Pathfinder2の状態すべてのサポートを組み込んでいる。トークンを選び、右クリックし、右の真ん中のアイコンを選ぶと状態メニューが出てくる。
君は状態の値を、左クリックで増加させ、右クリックで減らすことが出来る。状態の効果はPC達が行う全てのこと、そしてNPC達が行う全てのことに自動的に適用される(君がexperimental strikesを使っている限り)
状態と効果の確認
君はアクターの状態と効果を、スクリーン右手の上の方で確認することが出来る。君はここにあるアイコンを右クリックして状態や効果を取り除くことも、マウスオーバーして名前と残っている持続時間を確認することも出来る。
もし、見ることが出来なかったなら、ここで設定をすること
抵抗と弱点のためのダメージと回復の調整
状況的な変更による、クリーチャーが受けるダメージと回復の調整のために、君はダメージ・ロールにあるボタンを使うことが出来る(順番に、通常のダメージ、半分のダメージ、ダメージの2倍、盾防御の状態変更(もし君が盾を装備していてこのボタンが黒くなっているなら、自動的に盾の硬度だけ最終ダメージを減少させ、着用している盾とアクター双方に適用する)。
君がshiftキーを押しながら盾防御以外のどれかのボタンを押すと、追加ダメージをタイピングしてダメージを増加させることが出来るメニューが表示される(たとえば、正のエネルギーダメージに対する弱点3)
回復を上昇させる(たとえば2アクションのヒール)場合は、負の値をここにタイプする。
視覚
Foundryでは「薄暗い」と呼んでいるものが、Pathfinder2では夜目に等しく、「明るい」は暗視に等しい。
(キャラコマのVision設定についての話です)
通常の視覚を持つPCにとっては、「薄暗い」を1に、「明るい」を5に設定するのが一番だろう。これによってプレイヤーはトークンと、周囲の世界をぼんやりと見ることが出来る。
夜目を持つ者にとっては、「薄暗い」を200に設定するのがいいだろう。Pathfinder2では視覚の距離制限はないため、君はマップのサイズに応じてこの数字を調整することが出来る。
暗視を持つ者にとっては、「明るい」を200に設定し、同じ理屈に従えばよい。
Perfect Vision
Perfect Visionという名前の素晴らしいモジュールがあって、トークンの視覚をPathfinder2のルール準拠にしてくれる。これによって、暗視は白黒しか見えなくなるのである! 君はPathfinder2のルールを使うようにモジュールを設定すればいい。
ヴァリアント・ルールと卓ごとのルール
システム・オプションのページへ行くと、下記の選択ルールのサポートがある
・スタミナ
・自動的なボーナス成長
・フリー・アーキタイプ
・レベルに伴わない習熟
(上記ルールはGameMastery Guideに準拠しています)
「自家ルールの設定」のオプション・ページでは、新たな特性、言語、魔法系統、武器グループといったものを追加し、カスタムしたアイテムに適用可能になる。