苦難 Afflictions
病気、毒、呪い、放射能は苦難の種類である。苦難は異なる、しばしば増加していく衰弱の段階を通じて長期間、クリーチャーを悩ませることが出来る。苦難のレベルは苦難を引き起こしたモンスター、障害、あるいはアイテムのレベルであるか、呪文の場合、その呪文の苦難の項目に記されている。
様式 Format
呪文という形であれ、アイテムであれ、クリーチャーのステータス・ブロックであれ、苦難は下記の様式で記載されている。
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名前と特性
苦難の名前が最初に提示され、括弧書きでその特性が続く――これには苦難の種別についての特性(呪い、病気、毒など)が含まれる。もし、その苦難にレベルを特記すべき場合は、括弧書きの後にかかれ、その後に苦難によって与えられた状態を取り除く際の制約条件などの、特別な詳細が続く。
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セーヴィング・スロー
君が最初にその苦難に曝された際、君はそれに対するセーヴィング・スローを試みなくてはならない。苦難を振り払うための、この最初の試みは初期セーヴと呼ばれる。苦難は通常は頑健セーヴを用いるが、正確なセーヴとそのDCは苦難の名前と種別の後に記されている。君を毒する可能性がある呪文は、一般的には術者の呪文DCを使う。初期セーヴに成功した場合、君はその苦難への暴露からは影響を受けない。君は、再び苦難に曝されない限り、それに対する更なるセーヴィング・スローをする必要がない。
もし、初期セーヴに失敗したのなら、苦難の潜伏期間が終わったなら(もしあるなら)、君はその苦難のステージ1へと進み記されている効果の対象となる。ファンブルならば、潜伏期間の後で(もしあるなら)、君はその苦難のステージ2へと進み、代わりにその効果の対象となる。苦難のステージは下記に詳述されている。
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潜伏期間
苦難には潜伏期間を持つものがある。これらの苦難については、初期セーヴに失敗したなら、潜伏期間が過ぎるまできみはその苦難の最初のステージの効果を受けない。もしこの項目がないのなら、初期セーヴに失敗したならすぐに、最初のステージの効果(ファンブルなら第2ステージ)を受ける。
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最大持続時間
もし、ある苦難が限られた時間しか持続しないのなら、それには最大持続時間が記載されている。持続時間が過ぎたなら、苦難は終わる。そうでなければ、苦難は君が回復に十分な回数セーヴに成功するまで、下記のステージに記載されている通りに続く。
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ステージ
苦難には、一般的に複数のステージがあり、それぞれに効果が記載され、その後の括弧書きの中にインターバルが書かれている。君がある苦難の特定のステージに到達いたなら、君はそのステージに記載されている効果を受ける。
ステージに記載されたインターバルの終わりに、君は新しいセーヴィング・スローを試みなくてはならない。成功すれば、君はステージを1減少させる;クリティカルしたなら、君はステージを2減少させる。君はそれから、新しいステージの効果を受ける。もしその苦難のステージがステージ1未満になったなら、その苦難は終了し、再びその苦難に曝されない限り、更なるセーヴを試みる必要はない。
失敗したなら、そのステージは1上昇する;ファンブルしたなら、ステージは2上昇する。君はそれから、新しいステージの効果を受ける。もし、失敗やファンブルによって記載された最も高いステージより上にステージが上がったなら、その苦難は代わりに最も高いステージの効果を繰り返す。
状態と苦難
苦難が、苦難自体よりも長いか、短い持続時間の状態を与えることがある。例えば、もしある苦難が君に吸精状態を与えるが、最大5分間の持続時間であるなら、君は吸精状態の通常の処理通りに、苦難が終わった後でも吸精状態のままである。あるいは、君は継続中の苦難から継続ダメージを取り除くための平目判定に成功したかもしれないが、それでも、苦難それ自体を取り除くためにセーヴを試みる必要があり、失敗すれば新たな継続ダメージを受けることになる。
複数回の暴露
現在、君に影響を与えているのと同一の呪いあるいは病気への複数回の暴露は効果を持たない。しかしながら、毒については、新しい暴露に対する初期セーヴィング・スローへの失敗によって、最大持続時間に影響を与えることなく、ステージが1(あるいはファンブルなら2)上昇する。これは、たとえ君がその毒の潜伏期間内であるとしても同じだが、潜伏期間を変えることはない。
猛毒の苦難
猛毒の特性を持つ苦難は取り除くのが難しい。
君は猛毒の苦難を1減少させるのに、2回連続してセーヴに成功しなくてはならない。クリティカルは猛毒の苦難のステージを2ではなく、1しか減少させない。
苦難の例
毒がどのように機能するかについて、錬金術アイテムのヒ素(550ページ)を見てみよう。このアイテムには、ヒ素の影響を受けている間、不調状態を減少させることが出来ないと記述されており、どのようにこの苦難が機能するかについて、下記の文章がある。
最大持続時間5分;ステージ1 1d4毒ダメージと{不調1}(1分);ステージ2 1d6毒ダメージと{不調2}(1分);ステージ3 2d6毒ダメージと{不調3}(1分)
例えば、もし君がヒ素の盛られたワインを一杯飲んだなら、君は記載されているDC18に対する初期頑健セーヴを試みることになるだろう。もし失敗したなら、君はステージ1になる。潜伏期間があるため、10分間は何も起こらないが、時間が経過したなら、君は1d4の毒ダメージを受けて{不調1}になる。記載されている通りに、君はヒ素から受けた不調状態を減らすことが出来ない。ステージ1のインターバルは1分間(括弧書きの通り)であるため、君は1分間経過時に新しいセーヴを試みる。成功したなら、君はステージを1減少させて毒から回復する。再び失敗したなら、ステージは1上昇して2になり、君は1d6毒ダメージを受けて{不調2}になる。
もしヒ素に対する初期セーヴがファンブルなら、君は直接、ステージ2に進む。10分間の潜伏期間後、君は1d6毒ダメージを受けて{不調2}になる。2回目のセーヴに成功することによって、ステージは1減少してステージ1になり、1d4毒ダメージしか受けない。2回目のセーヴに失敗したなら、再びステージが1上昇し、ステージ3になる。
ステージ2に失敗したにせよ、ステージ1でファンブルしたにせよ、もし毒のステージ3に到達したなら、君は2d6の毒ダメージを受けて{不調3}になる。もしステージ3で失敗かファンブルをしたとしても、ステージ3の効果を繰り返すことになる。
この毒は最大持続時間が5分であるため、どのステージにいたとしても、5分間が経過したなら君はこの毒から回復する。
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