判定難易度

判定難易度 Difficulty Classes

ゲームマスターである君は、あらかじめ定義されたDCを使用しない判定の難易度(DC)を設定することができる。以下のセクションでは、適切なDCを設定し、ストーリーに合わせて自然に感じられるよう、必要に応じて微調整する方法についてのアドバイスがある。単純なDCとレベルに基づいたDCは、それぞれ特定の状況下でうまく機能するだろう。また、君は双方のDCを、難易度調整の助言を使って調整することができる。

単純なDC Simple DCs

難易度クラスを手早く設定すべき場合がある。最も簡単な方法は、表10-4から簡単なDCを選び、その作業に最も適した熟練度を推定することである(そのランクは通常、その作業を成功させるのに必要な条件というわけではない)。誰にでもできるようなことであれば、未修得のDCを使う。ある程度の訓練が必要な場合は、課題の複雑さに応じて、修得、熟練、達人、伝説のうちから選ぶ。

例えば、あるPCが寓話の裏にある真実の歴史を明らかにしようとしていたとしよう。そのためには「知識を思い出す」の判定が必要だ。〈伝承:昔話〉にの達人の習熟度を持つ者ならその情報を知ることができると判断した君は、DCを30(単純・達人のDC)に設定する。

単純なDCは即興でDCを作る必要がある時に上手く機能し、その作業に関連するレベルというものはない。これは、技能判定に最も有用である。単純なDCは段階性が乏しいため、PCの命がかかった危険な状況や戦闘員にはあまり有用ではない。このような課題にはレベルに基づいたDCを使用した方が良いだろう。

表10-4:単純DC

習熟ランクDC
未修得10
修得15
熟練20
達人30
伝説40

レベルに基づいたDC Level-Based DCs

レベルのあるものに基づいて技能のDCを決定する場合は、表10-5を用いるとよい。対象物のレベルを求め、対応するDCを割り当てるのである。呪文はLV1〜10までなので、呪文レベルの欄を使用すること。

PCが「呪文の識別」やクリーチャーに関する「知識を思い出す」必要がある場合や、一定レベルの作業を行うことで「収入を得る」を試みる場合などに、これらのDCを使用する。また、障害物に対して、単純なDCを割り当てるのではなく、レベルに基づいたDCを使用することもできるだろう。例えば、高レベルのダンジョンの壁は滑らかな金属でできていて、登るのが難しいと判断したとしよう。この場合、「達人の熟練度を持つ者しか登れない」というわけで、単純なDCを30とすることができる。あるいは、そのダンジョンの主である15レベルの悪党がその壁を作ったと判断して、15レベルのDC34を使用することもできる。どちらのアプローチも合理的なのである。

技能に能力を割り振ったPCは、レベルが上がるにつれ、そのレベルのDCで成功する可能性が高くなり、記載されているDCは最終的に非常に簡単なものになるだろう。

表 10–5: レベルごとのDC

レベルDC
014
115
216
318
419
520
622
723
824
926
1027
1128
1230
1331
1432
1534
1635
1736
1838
1939
2040
2142
2244
2346
2448
2550
呪文レベルDC
1レベル15
2レベル18
3レベル20
4レベル23
5レベル26
6レベル28
7レベル31
8レベル34
9レベル36
10レベル39

* もし、ある呪文がアンコモンかレアなら、その難易度はレアリティにしたがって調整するべきである。

難易度の調整 Adjusting Difficulty

PCの専門分野を考慮したり、呪文やアイテムの希少性を表現したりするためには、DCを基準値とは異なるものにするとよい。DCの調整は、作業の難易度の本質的な違いを表すもので、特定の判定を行う全ての者に適用される。レベルに応じたDCでは、頻繁に調整が発生しうる。調整には-10から+10の値を使用し、著しく簡単から著しく困難まで、2、5、10の増分に数字が使われている。こういった調整は、、レア、ユニークに対して適用されることが多い。

調整の種類、PCやPCグループにとって実際にどれだけ大変な作業であるかを示すものではなく、調整の値はPCのボーナスやペナルティのバランスを取ったり置き換えたりするものでもない。技能に能力を割り振ったPCは、レベルが上がるにつれて、その技能がどんどん上手になっていく。例えば、どんなに優秀な1レベルのPCでも、1レベルの著しく困難なDCを達成するのは困難で、ファンブルの可能性が非常に高い。だが、20レベルになると、多少の魔法や支援を受けた、最適化されたキャラクターであれば、20レベルの著しく困難なDCを半分以上の確率で達成することが出来て、ファンブルも1が出た場合だけになるようになる。高レベルでは、多くのグループが、非常に困難なDCが自分達にとってスタンダードだと感じるようになるだろう;高レベルのグループに本当に困難な作業をさせる必要がある際には、これを覚えておくこと。

判定に使用する技能やステータスに応じて、作業のDCを使い分けることも可能である。例えば、君のPCが異形に関する魔術書を見つけたとしよう。その本は4レベルで霊妙の特性を持っているので、表10-5に基づいて、「魔法の識別」の〈霊妙学〉判定のDCを19に設定する。「魔法の識別」で述べたように、他の魔法関連の技能は通常より高いDCで使用できるため、〈神秘学〉を使用するキャラクターには判定が非常に困難だと判断し、その技能を使用するキャラクターにはDCを24に設定するかもしれない。また、グループ内のキャラクターが〈伝承:異形〉を持っていた場合、その技能を使用するのは簡単または非常に簡単であると判断し、DCを17または14に調整することもできる。これらの調整は、キャラクターのボーナス、修正値、ペナルティの代わりではなく、使用する技能の適性によるものである。

表 10–6: DCの調整

難易度調整レアリティ
著しく簡単-10
とても簡単-5
簡単-2
困難+2
とても困難+5レア
著しく困難+10ユニーク

グループの試み GROUP ATTEMPTS

この章のDCは、ある程度の熟練度があれば、個々のキャラクターが高い確率で成功できるようになっている。しかし、時にはグループ内の一人だけが成功しなければならないが、全員が挑戦できるような作業もある。サイコロを振る数が多いということは、少なくとも1人が成功する確率が非常に高いということである。ほとんどの場合、それで構わないのだが、時にはパーティーが成功するかどうかわからない、チャレンジングな作業にしたいという場合もある。

このような場合には、判定を非常に困難にするか、特に難しくしたい場合や高レベルのものにしたい場合には、著しく困難にする。これらのDCでは、パーティのほとんどが失敗するだろうが、おそらく誰かは成功する。専門的なキャラクターにはそれが期待されているものだが、その技能に大きく割り振っているキャラクターが成功するだろう。

最低の習熟度 Minimum Proficiency

特定の作業を成功させるには、判定の成功に加えて、特定の習熟度が必要な場合がある。錠前や罠は、〈窃盗〉アクションである「鍵開け」や「装置無力化」を成功させるために、特定の習熟度を必要とすることが多い。習熟度が、記載されている値よりも低いキャラクターは、判定を試みることはできるが、成功することはできない。同様の最低習熟度を、他の作業にも適用することができる。例えば、特定の秘術の定理を理解するには、〈神秘学〉に修得である必要があるとしよう。訓練を受けていないバーバリアンはその判定に成功することができないが、必要であれば試みること自体はできる。なぜならば、ファンブルや誤った情報を得る機会になるからである。

最低限の習熟を必要とする判定については、以下のガイドラインを念頭に置くこと。2レベル以下の課題では、熟練の習熟度が必要とされることはほぼない。6レベル以下の課題では、達人の習熟度が必要とされることはほぼない。14レベル以下の課題では、伝説の習熟度が必要とされることはほぼない。もし要求されたら、適切なレベルのキャラクターでは成功できないだろう。

特定のアクション Specific Actions

本書のいくつかの部分、特に第4章:技能では、GMである君が特定の判定のDCを設定したり、その他のパラメータを決定すると記載されている。ここでは、最も一般的な作業のガイドラインを紹介する。これらはすべてガイドラインであり、状況に応じて必要に応じて調整することができることを覚えておくこと。

製作 CRAFT

キャラクターがアイテムを「製作」する場合、アイテムのレベルを使ってDCを決定し、一般的でない場合は表:10-6のアイテムのレアリティに応じた調整を適用する。また、製作者が以前に作ったことのあるアイテムには、簡単なDCの調整を適用することもできる。アイテムの「修理」には、通常はアイテムのレベルに応じたDCを調整なしで使用するが、キャラクターが製作することが出来るものよりも高いレベルのアイテムの場合には、DCをより難しく調整することもできる。

収入を得る EARN INCOME

誰かが「収入を得る」をしようとする際には、その作業レベルを設定する。最も高いレベルの作業は、通常、そのキャラクターがいる集落のレベルと同じである。集落のレベルがわからない場合は、集落は0〜1、町は2〜4、都市は5〜7となっている。8〜10レベルの仕事を見つけるためには、大都市や首都に行く必要があるかもしれない。それ以上の仕事を日常的に見つけるためには、世界最大の都市や別の次元界に行く必要があるだろう。いくつかの場所では、その集落の性質に応じて、より高いレベルの作業が用意されていることもある。主要な港には〈伝承:船乗り〉の高レベルの作業があったり、芸術が盛んな街には〈芸能〉の高レベルの作業があったりする。もし誰かが、特に不明瞭なスキルを使おうとしているのであれば、理想的なレベルの作業を見つけるのに苦労するかもしれないし、あとえば〈伝承:トロール〉の専門知識を必要としている居住区はほとんどないだろう。

PCが行える作業について特定のレベルを決めたら、表10-5のそのレベルのDCを使用する。野外での仕事で悪天候に見舞われたり、パフォーマンスをした際に乱暴な観客がいたりした場合には、DCをより難しく調整するのがよいだろう。

情報収集 GATHER INFORMATION

「情報収集」にDCを設定するには、対象物に関する情報の有無を表すため、単純なDCを使用する。「情報収集」を行うPCがより深い情報を求めている場合は、DCを上方修正する。例えば、キャラバン隊の情報を集めようとする場合、一般人はあまり知らないだろうが、商人や警備員なら知っているだろうから、基本的な情報を得るためには修得の熟練度を表す単純なDCを使用することにする。キャラバンのリーダーの名前は表面的なものなので、それを知るにはDC15(表10-4より、修得の単純なDC)を使うかもしれない。しかし、リーダーの雇い主の身元を知るには、雇い主はより分かりづらく、DC20になるかもしれない。

魔法の識別・呪文の学習 IDENTIFY MAGIC OR LEARN A SPELL

「魔法の識別」や「呪文の学習」のためのDCは、通常、表10-5に記載されている呪文やアイテムのレベルに応じたDCを、そのレアリティに応じて調整したものになる。非常に奇妙なアイテムや現象の場合は、通常より高いDCに調整する。呪われたアイテムや幻のアイテムの場合、誤認の可能性を高めるために、非常に困難のDCを使用する。

知識を思い出す RECALL KNOWLEDGE

ほとんどのテーマで、「知識を思い出す」の判定に単純なDCを使うことができる。特定のクリーチャーや罠など、レベルのある対象についての判定は、レベルに応じたDCを使う(必要に応じてレアリティを調整します)。その対象が特に悪名高いものや有名なものであれば、難易度を大幅に下げてもよい。例えば、悪名高いドラゴンの活躍についての簡単な物語を知るには、そのドラゴンのレベルに合わせた、著しく簡単なDCや、単純に修得のDCを使うことができるだろう。

代替技能 alternative skills

アクションの説明にあるように、キャラクターはデフォルトのオプションとして挙げられているものとは異なる技能を使って「知識を思い出す」を試みることもある。〈医学〉を使って薬用の強壮剤を特定するなど、技能の適性が高い場合は、DCを調整する必要はないだろう。もし、幅広い技能である場合は、難易度の調整で説明したようにDCを上方に調整する。

〈伝承〉の範囲の決定 DETERMINING THE SCOPE OF LORE
〈伝承〉はパスファインダーの最も専門的な側面の1つだが、GMの監督が必要であり、特にキャラクターがどの伝承サブカテゴリーを選択してもよいかをGMが判断する必要がある。〈伝承〉のサブカテゴリーは狭い範囲に焦点を当てているため、技能全体のすべて、あるいはほとんどの代替となることが出来ず、また膨大な情報を伝えるべきでもない。例えば、1つの〈伝承〉サブカテゴリはすべての宗教をカバーするものではない。1つの〈伝承〉サブカテゴリは国全体や歴史のすべてをカバーするわけではないのだが、〈伝承:タルドールの歴史〉のように、都市、古代文明、または現代の国の一面をカバーすることはできるだろう。1つの〈伝承〉サブカテゴリで多元宇宙全体をカバーすることはできないが、物質界以外の次元界全体をカバーすることはできる。

追加の知識 additional knowledge

キャラクターは、「知識を思い出す」判定の後、さらに情報を得るために別の判定を行うことがある。成功した後、さらに「知識を思い出す」を行うことでより多くの情報を得ることができるが、挑戦するたびに難易度が高くなるように調整をすること。著しく困難な判定に挑戦したり、判定に失敗したりすると、それ以上の挑戦は無駄になってしまう。キャラクターはそのテーマについて知っていることをすべて思い出してしまったのである。

クリーチャーの識別 creature identification

クリーチャーの識別に成功したキャラクターは、そのクリーチャーの最もよく知られた属性の1つを知ることができる。例えば、トロールの再生能力(酸や火で止められるという事実も)やマンティコアの尻尾のトゲなどである。クリティカルの場合は、悪魔の弱点やクリーチャーのリアクションのトリガーなど、より微妙な情報も知ることができる。

クリーチャーを識別するために使用する技能は、通常、表10-7に示すように、そのクリーチャーの特性に依存するが、どの技能を適用するかについては自由に決めることができる。例えば、ハグは人型生物ではあるものの、霊妙呪文と強いつながりがあり、社会の外で生活しているので、DCの調整なしに〈霊妙学〉で識別できてもよいが、〈社会〉で識別するのはそれより難しい。特定のクリーチャーを識別するために〈伝承〉を使用することもある。該当する伝承を使用すると、(レアリティで調整する前の)DCが簡単または非常に簡単になる。

表10-7:クリーチャー識別の技能

クリーチャー特性
異形〈霊妙学〉
動物〈自然〉
アストラル〈霊妙学〉
魔獣〈神秘学〉、〈自然〉
セレスチャル〈宗教〉
人造〈神秘学〉、〈製作〉
ドラゴン〈神秘学〉
〈神秘学〉、〈自然〉
エーテル〈霊妙学〉
〈自然〉
フィーンド〈宗教〉
〈自然〉
人型生物〈社会〉
〈宗教〉
粘体〈霊妙学〉
〈自然〉
霊魂〈霊妙学〉
アンデッド〈宗教〉

方向感覚 SENSE DIRECTION

キャラクターが〈生存〉で「方向感覚」を使った際に、最も適切な簡易DCを選ぶこと。これは通常、通常の荒野では修得のDC、深い森や地下では熟練、特徴のない場所やトリッキーな場所では達人、他の次元界の奇妙な環境や超現実的な環境では伝説となる。

社会技能 SOCIAL SKILLS

キャラクターが〈欺瞞〉、〈交渉〉、〈威圧〉、〈芸能〉を使って、レベルや意志DCがわからない相手に影響を与えたり、感心させたりするときは、そのクリーチャーのレベルを推定し、そのDCを使う。平民は通常、レベル0か1である。正確さは気にしなくてよい。友好的なクリーチャーには簡単、協力的なクリーチャーには非常に簡単、非友好的なクリーチャーには困難、敵対的なクリーチャーには非常に困難なDCにするといったやり方で、〈欺瞞〉、〈交渉〉、〈芸能〉対象の態度に基づいてDCを調整することは、理に叶う。君は、PCの目的に応じて更にDCを調整するか、あるいは別の調整するかもしれない。例えば、中立のNPCが根本的に反対していることを要求するためのDCは、著しく困難であるか不可能かもしれないし、非友好的なクリーチャーがすでにしたいと思っていることを説得するのは簡単かもしれない。

自活 SUBSIST

通常、「自活」のアクションには単純なDCで十分であり、一般的な状況では修得のDCが必要である。環境や都市の性質を参考にすること。資源の乏しい環境や、浮浪者に寛容でない都市では、熟練以上のDCが必要になるかもしれない。

追跡 TRACK

PCが「追跡」のために〈生存〉を使用する場合、簡単なDCを選んで、状況に応じて調整することができる。例えば、軍隊は通常、追跡しやすいので、未修得DCの10を使うことができます。もし軍隊が泥の中を行進していたら、DC5に調整することもできる。一方、パーティが「痕跡隠蔽」を使う狡猾な生存者を追跡する場合は、彼らの〈生存〉DCを追跡のDCとして使用することができる。

動物の訓練 TRAIN AN ANIMAL

「動物の訓練」(268ページ)によって、PC達は動物に技を仕込むことが出来る。動物のレベルを基準として使う;君は、その技が特に難しいなら、DCを上げ、イヌのように動物が特に飼い慣らされているなら、DCを下げることができる。

コメント

タイトルとURLをコピーしました